Honors、Dean’s listなど、アメリカは表彰や称号が豊富!
Hi there!マルチリンガルライターのSayah (@sayah_media)です。
今期はUniversity of the People(UoPeople)で 2コースに挑戦しており、「Macroeconomics」と「English Composition 2」を受講しています。
そして先日、UoPeopleからメールが届き、GPAの最高値である4.00を獲得したため、President’s listに名前が載りました!
前termで4.00 CGPAを獲得し、
初のPresident’s listに載りました✨ミクロ経済学大変だったけど、諦めなくてよかった。。
アメリカの大学はこういう表彰のシステムが多いから
目標立てやすいしモチベーション上がる。マクロ経済学も頑張ります✨#UoPeople pic.twitter.com/Q2EHJAaUyE
— Sayah🌎マルチリンガルライター🇯🇵🇺🇸🇪🇸🇫🇷多言語で生活するフリーランス🗣 (@sayah_media) May 10, 2021
学習を継続的に行うにあたって、モチベーションを高めることは必要不可欠です。
特に、UoPeopleのようなオンライン大学の場合、自分で自分のモチベーションをマネジメントする必要があるため、目標を設定することは非常に重要であると言えます。
UoPeopleを始め、アメリカの大学には、このように学生のモチベーションを高めてくれる表彰制度や、目標として掲げやすい称号認定システムなどが、たくさん備わっています。
今回は、そんなアメリカの大学の様々な称号や表彰制度、それらを獲得するメリットなどついてご紹介!UoPeopleのシステムについても同時に解説していきます。
①Dean’s list/President’s list/Honors list
「Dean’s list」という言葉を耳にしたことはありますか?おそらく耳にしたことはあるものの、「よく意味は知らない」という方もいるのではないかと思います。
また、私が今回掲載された「President’s list」とは一体何が違うのでしょうか?
本章では、「Dean’s list」や「President’s list」の意味や違いについて解説していきます。
↑UoPeopleについても言及されている書籍
優等生名簿①Dean’s List
「Dean’s list(ディーンズ・リスト)」とは、前termで優秀な成績を修めた学生の名前が載っているリストのことです。
Dean’s listの「Dean」とは「学部長」のことを指しており、Dean’s listは、3つの中では真ん中のランクにあたる、いわば銀賞のような立ち位置です。また、これらのリストは、基本的に毎term(学期)発表されます。
リストに掲載されるための成績の基準については、後ほど説明します。
優等生名簿②President’s List
「President’s list(プレジデンツ・リスト)」は、大統領の名簿のこと
…ではなく、この場合のPresidentは「学長」のことで、同リストは「Dean’s list」のさらに上の、最高ランクにあたるリストです。
このリストには、トップランクの成績を修めた最優等生が掲載されます。「Dean’s list」の下には「Honors list」というリストもあり、ランクとしては上から
1: President’s list
2: Dean’s list
3: Honors list
の順に、成績優秀者がランクづけされます。
UoPeopleの場合、President’s listには3.85〜4.00 CGPA(最高値)を獲得した学生が掲載されます。
優等生名簿③Honors list
「Honors list(オナーズ・リスト)」は「Dean’s list」の下のランクにあたるリストです。
「Honors」とは「優等生」という意味で、日本語では「優等生名簿」「栄誉名簿」などと呼ばれます。
また、「Honors list」とは別に、大学によっては「Honor roll」とも呼ばれます。アメリカ本国でも「Honor role」とスペルミスをする人が多いので、気をつけてください。
また、これらのリストは、まとめて「Academic honors list」「Academic honors」「Dean’s list」などと呼ばれます(学校によって呼び方が変わります)。
リストに載るメリット
Dean’s listやPresident’s listに載ることは、大学生活においても、今後のキャリアにおいても、大きなメリットをもたらします。ここでは、その中のいくつかの例をご紹介します。
1: 履歴書でアピールすることができる
Dean’s listやPresident’s listに載ると、履歴書やポートフォリオに書くことができます。これらの功績は、アメリカでの就活やインターン、大学院への進学時にも有利に働きます。
アメリカでは、学生時代の実績も、重要なアピールポイントの一つです。比較的面接官が主導で、自意識過剰な態度の応募者よりも謙虚さが求められる日本の面接に対し、アメリカの面接では、自分を売り込んでナンボといった傾向があります。
むしろ競争社会なので、そのぐらいしないと印象に残らないのです(日本で言うと、歌手や女優のオーディションなどのイメージに近いかもしれません)。
例えば、履歴書に書くことができる功績としては、
- 在学中のGPA
- 獲得した称号
- ボランティア活動
- 学生会などの会長経験
- コミュニティなどの役員経験
- 真摯に取り組んだプロジェクト
- 起業家コンテストでの受賞経験
- スピーチコンテストでの受賞経験
など、様々なものが含まれます。
▼実力派社会アメリカにおける学歴の重要性や、教育に対する考え方については、こちら。
女性のキャリアや恋愛を描いた人気映画『プラダを着た悪魔』を観たことはありますか?
物語は主人公でジャーナリスト志望のアンディが、ファッション誌『RUNWAY』の鬼編集長ミランダのアシスタントとなるべく、面接を受けるところから始まるのですが、その面接の中でアンディは、
- Northwestern University(多くの俳優や映画関係者を輩出している名門私立大学)を卒業したこと
- 大学在学中に学生ジャーナリストのコンペで優勝したこと
- The Daily Northwestern(同大学の由緒ある学生新聞)の編集長をしていたこと
- 用務員組合の搾取を暴いた連載で成功したこと
など、大学時代の功績を堂々とアピールしています。
しかし、ファッションに無頓着なことを見破られ、面接終了を告げられたアンディは、立ち去ろうとしたところを思い直し、もう一度振り返って、
Yeah, yeah, okay. You’re right. I don’t fit in here. I am not skinny or glamorous and I don’t know that much about fashion, but… I’m smart, I learn fast and I will work very hard.
[日本語訳]
分かりました。あなたの言う通り、浮いているってことも分かってます。細くもないし、美人でもない。ファッションだって詳しいわけじゃない。でも私は頭が良くて仕事の覚えも早いです。雇っていただいた際には全力で働きます(筆者訳)
プラダを着た悪魔 再改訂版 (スクリーンプレイ・シリーズ) | Amazon
と、捨身で自らの長所をアピールします。
↑何度もご紹介していますが、私が日常会話を習得するのに役立った『プラダを着た悪魔』のスクリーン・プレイ
結果的にこの熱意が伝わり、アンディはアシスタントとして採用されるわけです。
このように、アメリカでは、過去の功績や自分の人間性などを、正々堂々とアピールする力が求められます。
また、アメリカの大学では、これらの実績が奨学金の獲得に繋がることも多いため、多くの学生がDean’s listやPresident’s listに載ることを目標に、日々の勉学に励んでいます。
2: 特別な役割に任命される可能性がある
優れた成績を修めることで、RA(レジスタント・アシスタント)など、一定の基準が設けられている特別な役割に、任命または志願できる可能性があります。
そのため、リストに載ることで、学業やキャリアの幅を広げることが可能です。
3: 優等生のみのイベントに参加ができる
Dean’s list以上の学生のみ参加可能な、特別なイベント(食事会や式典など)に招待してもらえる可能性があります。
これらのイベントには、成績優秀な学生のみが参加するため、優等生同士のコミュニティを築くことができ、ネットワークを広げることができます。
また、このような繋がりは、この先のキャリアなど、より多くのチャンスや可能性をもたらしてくれるでしょう。
名前の掲載に必要なGPA
前述した通り、Dean’s listやPresident’s listに載るには、一定の成績を修める必要があります。
例えば、Cameron Universityの場合、そのsemester(学期)のGPAが3.0以上のフルタイム学部生がDean’s Listに載ることができ、President’s Listに載るには4.0 GPAが必要です。
Source: Dean’s List and President’s List – Student Handbook | Cameron University
一方、Bronx Community Collegeでは、春学期および秋学期に12単位以上を取得し、GPA 3.3以上の成績を収めた学生が、Dean’s Listの対象となります。
また、GPA 3.7以上を獲得した場合、President’s Listに載ることができます。
Source: Dean’s and President’s Lists – Bronx Community College
このように、これらのリストに載るための基準は、大学によって異なります。一般的にはCGPAが3.5以上の学生を対象としている大学が多いようです。
また、University of Providenceでは、3.50以上のGPAを獲得した学部生はDean’s List、4.00 GPAを獲得した学部生はPresident’s Honor Rollというリストに掲載されるなど、名称においても大学によって多少異なる場合があります。
Source: Fall 2020 President’s Honor Roll & Dean’s List | University of Providence
さらにはDean’s listやPresident’s listではなく、「with Highest Distinction」「with High Distinction」と呼ばれている大学も。
《UoPeopleで必要なGPA》
UoPeopleでPresident’s list、Dean’s list、Honors listに載るために必要なCGPAは、下記の通りです。
President’s list | 3.85-4.00 |
Dean’s list | 3.50-3.84 |
Honors list | 3.00-3.49 |
Source: Student Recognition – UoPeople catalog | University of the People
Dean’s listやPresident’s listを始め、アメリカの大学には、こういった表彰のシステムなどが多いので、目標を立てやすく、モチベーションに繋がりますね!
《UoPeopleでのListの見方》
ここではUoPeopleのDean’s listやPresident’s list、Honors listの見方について説明していきます。
①UoPeopleのMoodleのHome画面から、上部にある[Resources]をクリックします。
②[Resources]の一番下にある[Honors Lists]をクリックします。
③見たいAcademic YearとTerm、リストを選びます。
あとはCtrl +FまたはCmd +Fで自分の名前を見つけるだけ!
リストに載った際は、事前にプログラムアドバイザーから「Congratulations! You have been named to the President’s List!」というタイトルのEメールが来ますよ♪
私の時は、連絡が来てからMoodleに反映されるまでに、1日くらいラグがありました。
また、Dean’s listやPresident’s list、Honors listに掲載されるには、前termの時点で既にDegree-Seeking student(正規学生)になっている必要があります。
②GPA/CGPA(グレード・ポイント・アベレージ)
また、前述したCGPAとGPAですが、これらの違いはご存知ですか?
GPAに関しては、日本でも近年GPA制度を取り入れる大学が急増しているため、おそらくGPAという言葉自体は、ご存知の方も多いかと思います。
GPA/CGPAは称号ではありませんが、大学側が表彰や称号を授与する生徒を決定する際や、外部の機関が優秀な学生を選ぶ際の指標となります。
本章では、GPAとCGPAの違いと定義について、説明していきます。
GPA/CGPAの意味と違い
GPAとは、Grade Point Averageの略で、日本語では平均成績点、学業平均値、成績評価値などと訳されます。
GPA制では、例えばA=4、B=3、C=2、D=1のように、各成績にポイントが割り当てられます。それらのポイントを合計し、成績数の合計で割って、平均値を求めることで算出されます。
GPA = (成績×単位数)+(成績×単位数) / 総単位数
また、GPAには一般的に、Semester GPA(セメスターGPA)とCumulative GPA(CGPA、累積GPA)の2種類あります。
【Semester GPA】
Semester GPAは、セメスターGPAや学期GPAと呼ばれるものです。
このGPAは、特定の学期(Term、Semester、学年など)の成績を基に算出されます。
【Cumulative GPA (CGPA)】
一方で、Cumulative GPAとは、日本語で累積GPAを意味するもので、通常CGPAと略されます。
CGPAは、大学在学中(入学から卒業まで)に獲得した最終成績を平均したものです。
Source: What is Considered a Good College GPA? | University of the People
《UoPeopleの成績評価基準》
UoPeopleの場合、上記の評価基準が設定されています(GPAの算出方法は、国や学校によって異なる可能性があります)。
UoPeopleではLetter Gradeと呼ばれる、いわゆるABC評価が採用されており、コースの最低合格点はD-です。
また、ほとんどの大学では、「F(不合格)」「Incomplete(未修了)」「Pass/Fail(合格/不合格)」などの成績はカウントされません。
ちなみに、一般的にアメリカの大学生の平均GPAは、Grade point = 3.1、Grade = Bであると言われています。
さらに、GPAは前述したAcademic Listsや、次の章でご紹介するLatin Honors、クラスランクなど、学生に表彰や称号を与える際に、学力を評価する指標として使われることが多いです。
そのため、「オールAを目指す」「GPA 3.5以上を目指す」など、GPAを基に具体的な目標を掲げることで、学習へのモチベーションの維持にも繋がります。
③Latin Honors(ラテンオナーズ)
Latin Honors(ラテンオナーズ)とは、アメリカだけではなく世界中で使用されている、卒業時に成績優秀者に授与される称号です。
基本的には大学で提供されている制度ですが、アメリカの一部の高校でも、この制度が導入されている場合があります。
Latin Honorsには3つのランクがあり、ラテン語の言葉が使用されていることから、Latin Honorsと呼ばれています。
3つの称号にはそれぞれラテン語の「Cum Laude(クム・ラウデ)」という言葉が付いており、これは「With Praise(称賛を込めて)」という意味です。
「Laude」は他に「Honor」や「Laudatory」と訳されることも。
ここでは、Latin Honorsのそれぞれの称号について解説していきます。
称号①Summa Cum Laude
「Summa Cum Laude(スンマ・クム・ラウデ)」は最優等生に与えられる最高位の称号です。
「Summa cum laude」の意味は「With Highest Praise(最高の称賛を込めて)」であると定義されており、最高の成績を修めた学生に与えられます。
称号②Magna Cum Laude
「Magna Cum Laude(マグナ・クム・ラウデ)」は、上から2番目のランクの成績を獲得した学生に与えられる称号です。
「Magma Cum Laude」は「With Great Praise(大きな称賛を込めて)」という意味を持っており、優れた成績を修めた学生に授与されます。
称号③Cum Laude
「Cum Laude(クム・ラウデ)」とは、前述の通り「With Praise(称賛を込めて)」と定義されています。
Latin Honorsの中では銅賞のような立ち位置で、優秀な成績を修めた学生に提供されます。
また、これらの称号を貰える条件は様々です。
一般的にはCum Laudeの称号を貰えるGPAの目安は3.5〜3.7 GPA、Magna Cum Laudeは3.8〜3.9 GPA、Summa Cum Laudeは4.0 GPA以上であると言われています。
Source: Cum Laude, Summa, Magna, Honor Role, Graduating With Honors, Definition, Requirements
また、GPAではなく、クラスランクに基づいてLatin Honorsを授与する大学もあります。
例えば、New York Universityの場合、学部クラスのトップ5%がSumma Cum Laudeの称号を与えられ、次の上位10%がMagma Cum Laude、その次の上位15%がCum Laudeの称号を獲得することが可能です。
つまり、学部クラスの上位30%に入れば、何かしらの称号を獲得できるということになります。
Source: Magna Cum Laude vs. Summa Cum Laude | Investopedia
《UoPeopleのHonors認定基準》
UoPeopleの場合、総合成績でAcademic Honorsとして認定された学生は、公式の成績証明書と卒業証書に、その実績が記載されます。
UoPeopleでLatin Honorsの称号を授与するには、以下の成績が必須です。
Bachelor’s Degree(学士号) | |
Summa Cum Laude (highest honors) |
3.85 – 4.0 |
Magna Cum Laude (high honors) |
3.70 –3.84 |
Cum Laude (honors) |
3.50 –3.69 |
Associate’s Degree(準学士号) | |
High Honors | 3.80 – 4.0 |
Honors | 3.50 –3.79 |
Source: Academic Honors – UoPeople Catalog | University of the People
UoPeopleのようなオンライン大学の場合、「自立性」と「積極性」は非常に重要です。自宅にいながらにして、自分自身で学習意欲を高め、SNSやゲームなどの誘惑を排除し、タイムマネジメントを行う必要があるからです。
さらに、オンライン学習では、一人で学習することによる孤独感や、学習意欲の低下が原因で、挫折してしまう方も少なくありません。
しかし、このような称号の獲得を、一つの目標として設定することは、モチベーションの向上にも繋がります。また、これらの称号を獲得することは、一生の財産になるでしょう。
④Honors Convocation(オナーズ・コンボケーション)
学校にもよりますが、アメリカの一部の大学では、「Honors Convocation」というセレモニーが行われます。これは日本語で「優等生招集式」「優等生集会」という意味で、成績優秀な学部生を表彰するための祝賀会です。
一般的に、年に一度開催されるケースが多く、一定の成績を修めた学生のみ招待されます。
多くの場合、セレモニーでは、優等生と認定された学生の名前が読み上げられ、学生はステージ上で「Honor cord」「Honor stole」「Honor medallion」などを贈呈されます(学校によって異なります)。
記念品①Honor Cord
「Honor Cord(オナー・コード)」とは、紐状のカラーコードです。大学内での倫理やルールを意味する「Honor code」とは異なります。
また、大学によって異なりますが、通常は成績のランクによって色分けされていることが多いです。
記念品②Honor Stole
「Honor Stole(オナー・ストール)」とは、首からかけるサッシュです。
日本で言う「たすき」のストール版のような感じで、見た目も豪華でインパクトがあるので、身につけているだけで特別感があります。
記念品③Honor Medallion
「Honor Medallion(オナー・メダリオン)」は、名前の通り、首からかけられるメダリオンです。
こちらも白や金など、成績によって色が異なる場合があります。メダルをもらうと、改めて「表彰された」という実感が湧いて、喜びがより高まりそうです。
どれも優等生のみに与えられる、大変名誉あるアイテムです。これを身につけているだけで、「優れた成績を修めた学生」であるということが一目で分かります。
これまでの数年間の努力が、こうして目に見えて形になるのは、非常に嬉しいですね!
⑤Honors College/Program(オナー・カレッジ/プログラム)
実力派社会との呼び声高いアメリカ。米国の大学では、結果を残した人はきちんと評価され、次のステージへと進める体制が整っています。
称号の授与や表彰制度の他に、良い成績を修めたエリート学生だけが入会可能な、Honors CollegeまたはHonors Program、およびHonor Societyという外部のコミュニティもあります。
ここではまず、Honors College/Honors Programについて解説していきます。
Honors College/Honors Programとは
「Honors College(オナーズカレッジ)」または「Honors Program(オナーズプログラム)」は、大学で優秀な成績を修めた学生だけが入会することができる、大学付属のコミュニティです。
Honors Collegeに入会することによって、特別なカリキュラムやプログラムに、参加することができます。また、入会するための必要条件は、大学によって異なります。
入会するメリット
Honors Collegeに入ることによって、卒業に不要な単位を取得したり、論文を書かなくてはならないという難点はあるものの、それ以上に様々なメリットを得ることができます。
- 履歴書でアピールできる(就職や大学院進学に有利)
- 各大学の優秀な学生と交流することができる
- 各大学のエリート教授による特別授業を受講することができる
- 大学院進学の際に有利な推薦状を書いてもらいやすい
- 卒業式で登壇および表彰される
- 大学からエリート向けの奨学金をもらえる
- 特別なセミナーや研究に参加することができる
- レジデンスや履修登録時に優先される
- 特別なインターンシップに参加することができる
- 卒業生代表としてスピーチを頼まれる場合がある
これらはあくまでも一例で、大学によっても特典は異なります。
⑥Honor Society(オナー・ソサエティ)
また、アメリカにはHonor Societyという優等生コミュニティもあります。しかし、前述したHonors CollegeやHonors Programとは、一体何が違うのでしょうか?
ここでは、Honor Societyの意味や、Honors CollegeやHonors Programとの違いについて解説していきます。
Honor Societyとは
「Honor Society(オナー・ソサエティ)」は、大学付属ではなく、大学外部の優等生協会(または団体)です。こちらも成績優秀者だけが入れるコミュニティで、学科や分野別に様々なコミュニティがあります。
内容はコミュニティによって異なりますが、将来に有益なネットワークに繋げるためのソーシャルイベントや、奨学金などの特典が用意されています。
参加に必要な要件は、各コミュニティによって異なります。また、成績だけではなく、人間性やリーダーシップ、ボランティア活動への貢献などが、基準に入っているコミュニティも少なくありません。
また、招待の通知が届いたらすぐに入会できるわけではなく、いくつかのプロセスを踏む必要があります。基本的には、
- 説明会に参加する
- 書類選考に応募する
- 面接を受ける
- 合格をしたら入会
というステップが一般的です。
また、規模が小さく歴史が浅い、無名のコミュニティの場合、履歴書に書いてもその効力は弱く、「費用だけ取られて、全く身にならなかった」なんてことも起こり得ります。
他にも、情報があまり外に出ていないのを良いことに、詐欺まがいのようなコミュニティもあるというのが実状です。
そのため、そのコミュニティの評判や知名度などを、事前にインターネット上でリサーチしたり、Association of College Honor Societies(ACHS)のウェブサイトなどで、それが合法的なものかどうかを確認した上で、入会することをオススメします。
Source: Most Prestigious Honor Societies in the U.S. | University of the People
優秀な学生は複数のHonor Societyから招待されることもあり、学生は複数入会することも可能です。
しかし、その分費用はかさんでしまい、参加必須のイベントなどで、スケジュールが詰まってしまう可能性もあるため、注意する必要があります。
費用は20ドル〜125ドルとピンキリで、権威のあるコミュニティは、高額である可能性があります。
Source: Most Prestigious Honor Societies in the U.S. | University of the People
様々なHonor Societyの例
ここでは、歴史の長い権威あるHonor Societyをいくつかご紹介していきます。多くのHonor Societyは、コミュニティ名にギリシャ語が使われているというのも特徴です。
1: Phi Beta Kappa
Source: Phi Beta Kappa 公式ウェブサイト
1776年設立のPhi Beta Kappaは、アメリカで最も古く、最も権威のあるHonor Societiesの一つです。
これまでにアメリカ大統領17人、米国最高裁判所判事38人、ノーベル賞受賞者が130人以上所属していたという実績を持ちます。毎年30人から70人の優秀な学生が選ばれます。
2: Honorsociety.org
Source: Honorsociety.org 公式ウェブサイト
インターネットや未来に関するコミュニティのHonorsociety.orgは、トップクラスのHonor Societiesの一つです。
ポータルサイト上で、テスト準備ツールや奨学金情報、キャリアガイドなど、メンバーに非常に役立つリソースが提供されます。
メンバーはHonorsociety.orgのソーシャルメディアページで交流を深めることや、自分の名前を知ってもらうことができ、ウェブ上での認知度を高めてくれます。
3: Phi Kappa Phi
Source: Phi Kappa Phi 公式ウェブサイト
全ての学問分野においてエレクティブなHonor Societiesの一つ、Phi Kappa Phi。
同協会のメンバーになることによって、学習、アート、識字への愛に敬意を表して、様々な助成金や賞を受け取ることができます。
Source: Most Prestigious Honor Societies in the U.S. | University of the People
これ以外にも、経営学系のSigma Beta Deltaや、経済学系のOmicron Delta Epsilon、他にも工学系や一般教養系など、様々な専攻や分野のHonor Societiesがあります。
Honor Societyは、未来のある優秀な学生を集め、称えることを目的としており、メンバーであることは威信と権威の向上に繋がります。
レベルの高い有名コミュニティに入会できれば、その名誉は生涯ついて回ります。
《UoPeopleのHonorsコミュニティ》
UoPeopleのHonor Societyに関してですが、UoPeopleの公式ウェブサイトには
UoPeople does not have an Honors Society.
[日本語訳]
Honor SocietyはUoPeopleにはありません(筆者訳)
と書かれています。
Source: Academic Honors – UoPeople Catalog | University of the People
しかし、Honor Societiesに関するUoPeopleの記事には
Don’t be shy to reach out to a chapter on your campus if you are interested in joining one of the best honor societies. Good luck!
[日本語訳]
最良のHonor Societiesに参加することに興味がある場合は、遠慮なく学校にお問い合わせください。 グッドラック!(筆者訳)
と記載されていました。
Source: Most Prestigious Honor Societies in the U.S. | University of the People
そのため、この記事を執筆するにあたって、Program Adviserに問い合わせてみたところ、残念ながら、現時点でUoPeopleでは、これらのコミュニティと紐づいていないとのことで、
「Be informed that at present we are not associated with any Honors college or Honors society(現在、UoPeopleではオナーズ・カレッジやオナー・ソサエティとは提携していないことをご了承ください)」
との返事をいただきました(2021年5月時点)。
このように、残念ながら現在はUoPeople付属のHonors college/Honors programはありません。
また、大学外部のコミュニティであるHonor societiesとも、現在提携などはしていないようです。
しかし、外部のHonor societyに関しては、参加したい意思を伝えれば、掛け合ってくれたり、相談に乗ってくれる可能性はあるので、気になる方はぜひ一度、大学側に問い合わせてみることをオススメします。
最後に
「努力」は生涯の財産となる
一般的に、アメリカの大学は課題が多く、卒業が難しいと言われています。
加えて、アメリカの大学では良い成績を修め続けることが難しいとされているため、これらの栄誉ある称号を手にすることができた学生は、生涯広く称えられます。
このように、アメリカの大学には、学生の努力を称えてくれるシステムが整っており、これらの功績は残りの大学生活や今後のキャリアにも役立ちます。また、目標の設定は、高いモチベーションを生み出してくれるはずです。
生涯の財産ともなり得るこれらの称号。アメリカの大学への入学を検討している方や、現在アメリカの大学に通っている方は、これらの称号や表彰を、ぜひ目標にしてみてはいかがでしょうか✨
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