アメリカの大学(オンライン)に入学
「よし、私に足りないピースを掴みに行こう。」
「目の前にコンプレックスを埋めるためのピースがあるなら、それを取りに行かなきゃもったいない。」
ふとそう思い、社会人にして突如アメリカの大学(オンライン)に入ることを決意した私(@sayah_media)。
決めたら即行動に移し、早速オンライン上で出願(Application)を行った。コロナウイルスの影響で、一足早く外出自粛生活をスタートしてから、1ヶ月弱経った時のことだった。
University of the Peopleとは
University of the Peopleは、米カリフォルニア州に本部を持つ、学費無料のオンライン大学だ。
「学費無料」と聞くと、多くの人が「本当に全部無料なの?」と疑問を抱くのではないだろうか。
同校は、ユダヤ系イスラエル人の起業家シャイ・レシェフ氏が「地球上のあらゆる貧困地域の人たちにも高等教育を届け、世界のより良いコミュニティを形成したい」という思いから設立した非営利の高等教育機関である。
実際には試験の度に$100ドル(修士号の場合は1回$200ドル)ずつ発生するものの、学費は完全に無料。私が出願した4年制学科の場合、日本円にしてなんと約50万円で卒業することができるのだ。
University of the People(UoPeople)は、アメリカ合衆国教育省(U.S.DoED)、大学単位認定審議会(CHEA)遠距離教育単位認定委員会(DEAC)、カリフォルニア私立高等教育局などに認定されている正規の大学だ。
また、同大学は以下のようなそうそうたる機関と、パートナー提携を結んでいる。
- カリフォルニア大学バークレー校
- イェール大学法科大学院
- ニューヨーク大学
- 国際連合 など
2011年には、ビル・ゲイツの財団が50万ドルを寄付している点からも、創立者のシャイ・レシェフ氏の考え方に対する共感や、期待値の高さが伺える。
出典:ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル – Wikipedia
▼University of the Peopleの詳細については、こちらの記事をご覧ください。
晴れてアメリカの社会人大学生に
入学時が大変で、卒業自体は難しくないと言われる日本の大学に対し、卒業が大変で、入学自体は簡単だと言われるアメリカの大学。
出願自体は「あれ、もうこれで終わりなの?」というくらい、あっけないものだった。
数日後、9週間受講しなくてはならない英語コース(いわゆるESLクラス)をパスするため、何の準備もできぬまま英語力証明のための試験を受け、無事合格。
高ぶる気持ちを必死に抑えながら、母校まで卒業証明書を取りに行った。
▼詳しい出願方法については、こちらの記事で解説中。
私がUoPeopleに入学した理由
社会人の私が、今になってアメリカのオンライン大学に入ることを決めた8つの理由とは。
①新型コロナウイルスの影響
テレワークの導入やオンライン学習の普及など、多くの人の生活に影響を与えた新型コロナウイルス。
世の中がめまぐるしく変わりゆく中で、改めてこの先何が起きるか分からないと感じた。
何か自分自身を確立する決定打となるものが欲しいと思った。
②学歴のアップデート
「学歴よりも実績や経験の方が重要」という周りの言葉に納得・共感しつつも、どこかずっと学歴コンプレックスがあった。
そのため、「自信を埋めるピース」が目の前にあるなら、自ら掴みに行きたいと思った。
また、まだまだ肩書きで判断されることは多く、選択肢や可能性が制限されてしまうことがあることを身を以て感じていた。
中身を伝える以前に、学歴の入力が必須なプラットフォームなども多く、そもそも自分を見てもらえる「チャンス」にすら恵まれないことも少なくなかった。
③市場価値の向上
独立し、フリーランスとして個人で案件を獲得するためには、今までとは違い「会社」という強いシールドがない分、自分自身の市場価値を高めることが必須だと思った。
④英語力の証明
試験会場での極度な緊張から、資格や検定に対して苦手意識があり、TOEICなど英語能力を証明するものを持っていない私。
ただ口頭で「英語が話せます」と言うよりも、アメリカの大学を卒業することにより、英語力に対しても説得力が増すと思った。
さらに、経済学を学びながら、同時にアカデミックな英語の習得にも期待できる。
⑤タイミング
米軍基地内のアメリカンカレッジに通うことを検討していた時期もあったが、当時は別キャリアで忙しく断念。やっとリソースが割けるタイミングが訪れたため。
また、入学を決めた前の月に貯金できた金額が、偶然にも卒業までにかかる費用とほぼ同額で、運命を感じた。
⑥アメリカの経済学への興味と必要性
また、以前は外国語しか学びたいことがなかったが、現在契約している外資系企業で、コピーライティングや翻訳業務に携わる中で、経営学(主にマーケティング)に興味が湧いたため。
さらに、米国の大手ブランドなどのPRに携わらせていただいている中で、日本ではなくアメリカの経営学が活きると思った。
⑦オンライン環境(デジタル化)の構築
アメリカの大学に行くには、実際にアメリカに移住するか、または国内もしくは世界を転々としながらオンラインで授業を受けるかの2つの選択肢がある。
個人事業主として独立を視野に入れた時に、オンライン大学であれば仕事とのシナジー効果も期待でき、全て家の中で完結できると思った(当時は独立前)。
⑧ライティングスキルの向上
大学では課題でエッセイ(論文)を書く機会が多いため、ライティングスキルの強化に繋がると思った。
また、英語のライティングを習得すれば、ライターとしての仕事の幅や領域の拡大にも期待ができる。
大切な人たちの理解とサポート
そして、何よりも周りの人たちの応援も大きかった。
近年では、国内でもリカレント教育などの普及が促進されているとはいえ、一般的にはまだそのような考え方は浸透しておらず、やはりこの年で大学に入るというのは、理解され難い(ここ数年で一定の層には理解が深まりつつあるが)。
しかし、勇気を出して考えを伝えてみたところ、私のパートナーである彼も、私の家族も、理解してくれた。
彼の場合、最初は仕事やプライベートとの両立など、タイムマネジメント面で心配してくれていたが、最終的には私の決断を理解・尊重し、「100%で応援するよ」と言ってくれた。
いくら自宅で気軽に受講できるからといえ、決して大学生活が容易だとは考えていない。
ましてや私は高校を卒業したばかりの女の子でもない。むしろ結婚して子育てに追われていてもおかしくない歳だ。
そのため、自分の中でも勇気の要る決断だった。
だけどそんな私を突き動かしたのは、
「今が人生で1番若い。」
という考え方。
時間は決して逆再生してはくれないし、18歳には戻れない。でも、今やるかやらないかで1年後の景色は大きく変わる。
You Only Live Once.
タイミングを失って一生後悔し続けるくらいなら、今のうちに荒波に揉まれてみせよう。
そして、数年後にはまだ見ぬどこかで笑っていたい。