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【5分で分かる】ミクロ経済学とは?分かりやすく解説

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ミクロ経済学とは?初心者でも分かりやすく解説

こんにちは!マルチリンガルライターのSayah (@sayah_media)です。フリーランスとして仕事をする傍ら、アメリカの大学University of the People(UoPeople)で経営学を学んでいます。

前コースでミクロ経済学を学んでいて、本や記事を読む度に感じたのは、難しい用語が羅列されていて、初心者には分かりづらいものが多いということでした。

この記事では、先日「Microeconomics」コースを修了した私が、ミクロ経済学の定義や学ぶ内容、マクロ経済学との違いについて、分かりやすく解説していきます

経済学の定義

「経済学」と聞くと、皆さんは一体どのようなイメージを思い浮かべますか?

お金や財政について学ぶ学問?ビジネスについて学ぶ学問?それとも数学的な学問でしょうか。

実は私もそう思っていました。しかし、大学でミクロ経済学を学ぶことによって、

経済学とは

  • 個人や企業の行動やリソースが社会にどのような影響を与えるか
  • 地球の環境問題に対し、どのようなソリューションとなり得るか
  • 何を選択し、何を分配すれば、世界中が幸せになれるのか

など、グローバルな視点を持って、あらゆる可能性や選択肢について分析し、世界の様々な問題について考える、非常に興味深い学問であることが分かりました。

また、経済学は「人々の行動に着目する」という社会的な部分と、人々の選択において「可能な限り科学的に分析する」という科学的な部分を持つ学問です。

経済学者のRittenberg & Tregarthenは、経済学について、「経済学とは、利用可能な選択肢の中から、人々がどのように選択するかを研究する社会科学である」と説明しています。
Source: Rittenberg, L. and Tregarthen, T. (2012). Macroeconomics Principles V. 2.0.

人間にとって必要な商品やサービスを生産するには、モノだけではなく労働力や時間など、様々なリソースが必要です。

しかし、残念ながら、私たちの世界では、それらの供給量に限りがあります

例えば、予期せぬコロナウイルスの発生によって、世界中で食品やマスク、トイレットペーパー、買い占めが起こり、商品の不足(Shortage)が深刻化したことは、記憶に新しいのではないでしょうか。

これは供給量(Supply quantity)よりも需要量(Demand quantity)が高まったことにより、超過需要(Excess demand)が起こっている状態です。また、超過需要(=品不足)になると、価格が上昇します。

さらに、消費者と生産者の両者が満足しており、バランスが取れている理想の量を、経済学では均衡取引量(Equilibrium quantity)と呼びます。

また、経済学において、キーとなるコンセプトは

  1. 希少性(Scarcity)
  2. 選択(Choice)
  3. 機会費用(Opportunity Cost)

の3つです。
Source: Rittenberg, L. and Tregarthen, T. (2012). Macroeconomics Principles V. 2.0.

このように、経済学とは、人々や企業(個人、家庭、ビジネス、社会など)がScarcity(希少性)に直面した際に、

  • どのような行動や意思決定をするのか(選択
  • それを選ぶことで何を諦めることになるのか(機会費用
  • 希少な財をどのように分配すれば公平になるのか(希少性

などについて、分析する理論です。
Source: Greenlaw, S. A. &  Shapiro, D. (2018). Principles of microeconomics, 2e. Open Stax Rice University

他にも、

  • 人々がなぜ教育を必要とするのか
  • なぜ少子化が起こるのか
  • 汚染問題への解決策は何か
  • なぜ女性がほとんどの家事を行うのか
  • なぜ高齢者の公共交通機関の割引サービスが必要なのか

などの、一見関係がなさそうなトピックも、分析の対象になります。

経営学とは、正に世界を見る学問でもあると言えます。

経済学者の神取 道宏氏は、著書ミクロ経済学の力の中で、経済学のメインテーマは、それぞれ制定されている制度やルールの下、

  • どのような結果がもたらされるか
  • また、その結果が良いか悪いか

を判断することであると述べています(神取, 2019)。
出典:神取 道宏 (2016) 『ミクロ経済学の力』日本評論社

ミクロ経済学のベストセラーミクロ経済学の力では、ミクロ経済学の基盤を学ぶことができます。

(左:電子辞書版 右:ペーパー版)

ミクロ経済学とは

「ミクロ経済学」とは、経済学においてあらゆる分野の基礎を成す、経済学のコアとも呼べる学問分野です。

メインテーマは、資源分配について分析し、様々な社会問題を解決することです。世界には希少商品やサービス(経済学では「財」と呼ばれる)がたくさんあります。

ミクロ経済学では、それらをどのように分配するかを研究します。そのため、個々の経済主体(家計、企業、政府など)について充分に理解を深めることも、ミクロ経済学の重要な領域の一つです。

ミクロ経済学に関して、SMBC日興証券では、

  • ミクロ経済学とは、家計(個人)や企業を最小単位とし、その行動や意思決定を分析する領域である
  • ミクロ経済学とは、家計や企業など、個々の経済主体の行動に焦点を当て、市場でどのように価格決定が行われるのか、資源がどのように配分されるのかを研究する領域である
  • 「価格をどの程度まで下げれば、商品が売れるようになるか」などの価格メカニズムも、ミクロ経済学の領域の一つである

と、定義しています。

筆者が先日修了した「Microeconomics」のコースでは、家計(個人)や企業の行動や意思決定にフォーカスした上で、

  • 市場でどのように価格が決定されるか
  • 資源がどのように家計(消費者)や企業(生産者)に分配されるか

などについて研究しました。

オススメの参考書

ここでは、ミクロ経済学を学ぶにあたって、教科書をいくつか購入した中で、最も読みやすくて分かりやすかった本をご紹介します。

①『ミクロ経済学 Expressway』

こちらは、全体的に読みやすい言葉で書かれており、ミクロ経済学の入門知識を把握するのに大変役立ちました。


(左:電子辞書版 右:ペーパー版)

『ミクロ経済学って大体こんな感じです』

こちらも著書の方の言い回しが大変面白くて、ユーモア交えて解説してくれているため、難しい経済学でも大変読みやすかったです。


(左:電子辞書版 右:ペーパー版)

どちらもミクロ経済学の第一歩として、基礎知識や全体像を把握するのに大変オススメです。

ミクロ経済学とマクロ経済学の違い

「Economics(経済学)」には、大きく分けて「Microeconomics(ミクロ経済学)」「Macroeconomics(マクロ経済学)」の2つの分野があります。


Source: Difference between microeconomics and macroeconomics | Economics Help

ミクロ経済学では、消費者(家計)や生産者(企業)の行動に注目し、商品やサービスの需要や供給、政府の価格決定など、それぞれの経済主体を個々に分析していきます。

それに対し、マクロ経済学とは、国全体の経済動向や、他国の貿易など、大規模な市場(経済主体)を一つにまとめて分析する領域です。

ミクロ経済学とマクロ経済学の比較表

 

比較表 ミクロ経済学 マクロ経済学
経済主体

「家計」「企業」
「政府」
など
一つ一つの個人や
一つ一つの企業

市場の
消費者グループ

市場の
企業グループなど

集計された市場

研究内容

モノやサービスの
動きや資源分配、

消費者の購買行動、
企業の経済行動、
政府の価格決定
など、
小規模な市場を分析

国全体の経済成長や
経済行動、

他国の貿易、
雇用問題や
失業問題など、

大規模な市場
経済活動を研究

分析方法


(モノやサービス)の

価格やコスト、
生産量などを
用いて分析

インフレ、利子率、
物価水準、
国民所得などを

用いて分析

ミクロ経済学では、個人の市場自体に目を向けるのに対し、マクロ経済学では、主要な経済的総計の動き、つまり総生産量のレベル、雇用レベル、価格レベルについて説明することを目的としています。
Source: Rittenberg, L. and Tregarthen, T. (2012). Macroeconomics Principles V. 2.0.

つまり、

  • ミクロ的な(狭い)視点で分析を行うのがミクロ経済学
  • 国単位などのマクロ的な(広い)視点ら分析を行うのがマクロ経済学

となります。

また、「ミクロ的な見方をするか」「マクロ的な見方をするか」で、同じモノでも意味が変わるというのも大きなポイントです。

最後に

一見難しそうに見えるミクロ経済学。しかし、理解できると非常に興味深い内容で、考え方に共感することも多く、私自身も想像以上に楽しく学ベています。

私自身も最初は経済学に対して、「お金の稼ぎ方」や「株や景気などのお金の動き」を分析する学問というイメージを持っていました(それらも経済学の重要なトピックですが)。

しかし、経済学とは「幸せのあり方を解明する学問」と言っても過言ではありません。

そのため、経済学の本質を少しでも伝えられたらと思い、この記事を執筆しました。本稿が、少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

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